1.親子間の架け橋としての役割
ご両親の「PESで指導を受けろ」という強い姿勢に反発し、石崎君はかたくなに指導を拒んだ。数回PESの職員が訪問し、ご両親の心配している気持ちを伝えたり、対話を重ねるにつれ「親に言われて受けるんじゃないと、親につたえてくれれば」という条件で指導をうけることになった。本音は「何とかして成績を上げたい」のだった。親子間のコミュニケーション不足の場合、「親の言う通りにしたくない」という反発心から例え親の希望と自分の希望が一致していても,拒絶してしまう。ご両親には甘やかす必要はないが勉強についての小言を控えてもらった。そのかわり、ご両親の伝えたい事は,職員から伝えてもらう。反抗心がある生徒にはもっとも有効な手段である。
2.「プライド」との闘い
指導は、数学と英語と科学を行った。医学部受験専門の予備校の講師を招集し、石崎君の為だけのとくべつチームが組まれた。いずれの講師も県内屈指の名講師。石崎君の現状は九州大学医学部E判定。圧倒的な知識不足の中、最短で医学部受験レベルに引き上げるカリキュラムを作成し、指導は進められた。 高校三年生の夏が過ぎ、現実的な見解として国公立医学部が厳しくなった。受験科目を絞った私立医大に変更する事を提案。石崎君は受け入れられない様子だった。「国立医学部以外は認められない」という。PES職員と講師とご両親、石崎君で話し合いが行われた。現実的な見解を示し、私立大学医学部で頑張っている先輩のメッセージ等を伝えるなどし、石崎君の気持ちをほぐしていった。この頃ご両親ともようやく会話が増えるようになっていたので、ご両親からも説得してもらった。その後彼の気持ちも踏ん切りがついた。
3.合格
目標を新たに設定した後も、いささか勉強意欲の波はあったが,講師とPES職員の励ましの中,良く頑張っていた。ご両親ともよくはなすようになっていった。学校側の先生方も石崎君とコミュニケーションを取ってくださったり学校へもきちんと行きだした。 最終的に見事現役で市立医大(岩手医科大)に合格。最後まで継続した努力が認められ、石崎君もご両親も大喜びの結果となった。
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